松下幸之助氏は次のような言葉を残しています。
『知恵と知識は同じようなものではないかと言われるかもしれないが、知恵と知識とは、ちょっと違うと思う。知識とは、ある物事について知っているということで、誰でも身につけることができる。
これに対して知恵とは、物事の理を悟り、是非善悪を弁別する心の働きであって、たやすく習ったり学んだりできない。知恵は、人間そのものであると言ってもよく、知識は、人間の持っている道具のようなものである。その点がハッキリと分けて考えられていないというところに、大きな問題があるような気がしている。
今日では、世界各国において知識は非常に広げられ高められているが、知恵を磨き、徳を高め培養するということは軽視されているような感じである。そこに今日のいろいろな問題が胚胎する一つの大きな原因があるのではないかと思うのである。』
✳︎ 抜粋 ✳︎